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悦ちゃんの看取り道先案内ブログ#15

2023/02/07

利用者家族の意向

お世話になります。

 

看取り道先案内人の小林悦子です。

 

大切な人生の最終章を豊かにするために

ニュースレターをお届けいたします。

 

どうぞよろしくお願いいたします。

 

家族が後悔しない「看取り介護」を

社会に期待されている特養です。

 

「看取り介護加算」が算定できるから

と言う理由だけではなく

 

「看取り介護」で人生の最終章を

援助することが自分たちの役割と

考えるようになった特養が増えてきました。

 

しかし、

家族の「知らない」が相談の障害となり、

家族の「医療を尽くすべき」という正義感が

「特養の看取り」の壁になることが

少なくありません。

 

100歳の特養入居者の話です。

 

3年前、全介助で入居しました。

「寝たきり」といわれるお身体ですが

大好きなお風呂では、望みを叶えて

「温めにゆっくり」を楽しんでいます。

 

食べる量が段々少なくなってきましたが

苦しそうではありません。

高カロリー食で工夫しますが

徐々に痩せてきました。

 

特養の職員たちは看取っていく覚悟のもと

身元引受人の家族と相談してきました。

担当の医師も連携しています。

 

身元引受人の長男ご夫婦は

「施設での看取り介護」を希望し

利用者、配置医師、施設の3者で

看取り介護の同意書も交わしました。

 

年末からいよいよ食が細くなってきました。

辛そうではありません。

好物を口に運んでも首を振ります。

何とか口に含んでもらっても

なかなか飲んでくれません。

何か言いたげにジーッと職員を見つめます。

熱も出ません。

相変わらずお風呂は大好きです。

 

年が明け、家族から電話が入りました。

「食べないのはオカシイ、病院へ行く」と

正月に集まった親戚たちと決めたと言います。

 

その後、入院

 

精密検査の日々を経て

病気がみつかり療養型の病院へ行くことが

「決まりました」と電話がありました。

 

「お世話になりました」

の伝言を施設職員たちが

どんなに虚しく受け取ったか…

 

最期までご一緒するつもりだった職員たちには

「まさか…」の別れとなりました。

 

特養の看取り介護が増えないと

議論されていますが、

特養側の理由だけではないのです。

 

家族の医療を尽くしたいという正義感。

家族の希望で入院させてくれる病院。

この決定が、本人の望みならば

叶ってよかったと言えるのですが・・・

どう考えてもそうではないと思えます。

 

残念ながら、その病院では

湯船に浸かる入浴はありません。

シャワー浴だけです。

命ある限り、大好きなお風呂を

楽しんで欲しかった・・・

これが職員たちの無念です。

 

サービスを受ける側

サービスを提供する側

それぞれの立場、考え方があります。

 

本人にとっての最善策を

一緒に決められる家族と施設が

もっともっと増えることを願います。

 

そのために家族を巻き込む活動を

取り入れていきましょう。

 

家族にこそ看取り道先案内人が必要です。

 

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