悦ちゃんの看取り道先案内ブログ＃８
食べて生ききる看取り援助
お世話になります。
看取り道先案内人の小林悦子です。
大切な人生の最終章を豊かにするために
ニュースレターをお届けいたします。
どうぞよろしくお願いいたします。
「摂食・嚥下機能評価」
(せっしょく・えんげきのうひょうか)
を知っていますか。
一般の方には聞きなれない言葉でしょうが
「看取りの援助」を行う私たちには
どうしても必要な活動です。
はじめに、そこで使われる言葉からご案内します。
摂食・嚥下（せっしょく・えんげ）とは
食物を認識してから口に運び、
取り込んで咀嚼（そしゃく）して
飲み込むまでのことを意味します。
一般的に嚥下（えんげ）は、
口の中のモノを飲み込み、
胃に送ることを意味します。
「食べること」を意味する時には、
摂食（せっしょく）という言葉を使います。
認知症を持つ方が
食べるということを忘れてしまうことがありますが
この場合は、
飲み込む力が低下している訳ではありません。
送り込む力が低下した方は
口に運んだ食物を
口元から喉へ送り込めなくなります。
口元から溢れてしまうため、
姿勢を工夫したり、
「口を閉じる」ことを介助したりします。
この場合も、飲みこむ力とは別の問題なのです。
一方、
飲み込む力が低下した方は
胃へ送りたい食べ物が
誤って呼吸の道へ入り込んでしまいます。
この誤嚥（ごえん）によって
誤嚥性肺炎を発症すると言います。
ただし最近では、
高齢者の誤嚥性肺炎の原因は
食べ物より「自分の唾液」が多いことも知っておいてください。
「誤嚥」は食べ物などが気道に入ってしまうことを言い、
ボタンなどの本来飲み込まないものを
間違えて飲んでしまう「誤飲」とは異なります。
いずれにせよ、飲み込んだ「異物」が気道を塞ぐと
呼吸ができなくなります。
早急に異物を取り除かなければ呼吸ができなくなり
いずれ心臓が止まってしまいます。
こんな恐ろしいことが食べ物でも起きるのです。
ここまでは、
この課題の入り口の理解でした。
そして医療が
「口から食べることの危険度」を診断しても、
それだけでは解決しないことは
ご理解いただけると思います。
ここからが「介護」に関わる私たちの役目なのです。
人体の機能を解剖生理学から学び、
嚥下反射を管理する脳科学を学び、
食べて生きていくために
その人に適した
最善策を見つけていかなければなりません。
「本人の望み」が最善策ではない場合もあります。
倫理、哲学、いのちがけの望み
家族の希望などを紐解き
本人が苦しまず生きていく道を探していきます。
あきらめることも多い時期だからこそ
残された本人の望みに向き合う
深い支援計画を作り上げていくのです。
これが、看取りを援助し、
生ききる力を支えるということです。
機能を評価するだけでなく
総合的に評価していきます。
そして、支援計画＝ケアプランを作成します。
私は「食事介助のケア計画」として
介助が必要な方の「介助の方法」を
共有するためのケア計画を大切にしてきました。
理由は、
自分で食べる方が窒息・誤嚥（ちっそく・ごえん）
をした時とは異なり、
介助する「介護職員の手」が
窒息や誤嚥を招く介護現場だからです。
苦しむ本人も不幸ですが
介助していた介護職員の苦しみも計り知れません。
「介助の方法を統一」することで、
当然、介助される本人は楽になります。
主語が本人の手法で介助されるからです。
介助計画が適切であれば間違いも起きなくなります。
介助者個々のやり方に任せていてはいけません。
このように皆が不幸になるのが
食べる力が低下した時期の事故であり
今日もどこかで起きていることを危惧します。
看取りを援助するための
「食べて生ききる」援助手法を
【生ききる力（看取り）】スクールで道先案内いたします。
*******************************************************************
【生ききる力（看取り）】スクールで道先案内いたします。
興味のある方、詳細を知りたい方は
まずは個別相談からお願いします。
詳細は以下のURLをクリックしてご確認ください。
【ウエル・エイジング・ビジネススクール】
専門単科コース
【生ききる力（看取り）】スクール案内ページ
https://ageing-support.net/ageing-support-academy/pro-yousei/20220911203215/
悦ちゃんの看取り道先案内ホームページ
*******************************************************************